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豚肉の豆知識

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そのため、ビタミンB1の吸収を高めたり、疲労回復効果を持つ以下の栄養素を含む食品と一緒に食べることで、その効果を高め、持続することができます。

🟥 アリシン
ニンニク・玉ネギ・長ネギ・ニラなどニンニクやネギ類に含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収をサポートし、免疫力向上やガンの予防効果にもつながると言われています。
ビタミンB1もアリシンも水に溶けやすく、熱にも弱いため、汁も飲める料理にすることでその効果は高まります。
ポークカレーは効果的にビタミンB1とアリシンを摂れる代表的な料理と言えます。

🟥 クエン酸
柑橘類・梅干し・酢などレモンなどの柑橘類や梅干し、酢など酸っぱい食品に含まれているクエン酸は、筋肉中の疲労物質である乳酸の分解を促進し、新陳代謝を早める働きがあります。
豚肉料理にレモン汁をかけたり、梅干しと一緒に食べることは疲労回復に有効です。
ドライエージングビーフ
🟥 高級ステーキの代名詞となっています。
ドライエイジングでは風を送り空気を循環させて、水分を飛ばし、肉の表面をカラカラに乾燥させ、うま味だけを内側にギュッと凝縮します。
赤身肉は繊維が崩れて柔らかくなり、深い風味と共にナッツのような香り(熟成香)がする肉となります。
🟥 長期間乾燥熟成するドライエイジングビーフは、ロスが多く、歩留まりは通常の牛肉の60~65%と言われ、非常に高級な肉となっています。

熟成肉
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豚肉の生焼けが危険な理由
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🟥 牛肉は生(レア)でも食べられるのに、豚肉や鶏肉が食べられないのは、体質と肥育環境によります。
牛は、体内(精肉)に人に害を及ぼす細菌や寄生虫が存在せず、豚や鶏には以下の病原体が存在し、加工する際に内容物によって、肉の表面が病原体に汚染される可能性があります。
そのため、豚肉・鶏肉は必ず中までしっかりと火を通す必要があります。
🟥 E型肝炎ウイルス
「豚は肥育中にほぼ100%E型肝炎ウイルスに感染し、6ヶ月齢には体内から消失するが、ごく少数の個体では長く肝臓に残存すると報告されています。
豚レバーを含む豚肉を生で食べると、E型肝炎ウイルスに感染するリスクがあります。
🟥 食中毒の原因菌
豚や鶏は、腸内などに、
食中毒の原因となるカンピロバクターやサルモネラ菌を持っていることがあります。
🟥 寄生虫
豚は人にも有害ないくつかの種類の寄生虫に汚染されている可能性があります。
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豚肉が生焼けかどうか見分け方
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🟥 しっかり加熱した豚肉でもピンク色の部分があると、生焼けと勘違いしがちです。
確かに豚肉は生焼けだと、その部分がピンク色ですが、豚肉が生焼けかどうかは、肉の色だけで判断することはできません。
🟥 豚肉を加熱してもピンク色なのは、生焼けだけが原因でなく、豚肉に含まれるミオグロビンという成分の色である可能性もあります。
ミオグロビンが茶色に変化するのは80℃を超えたあたりです。
🟥 特にハンバーグ・ローストポーク・焼豚は、肉の中心部は酸素と触れないため、変色せず、中身だけがピンク色ということがよくあります。
そのため、生焼けかどうかは以下で判断します。
🟥 肉汁の色
最も簡単な判断方法です。
肉汁が赤色 ➡ 生焼け状態
肉汁が透明 ➡ 火が通った状態
竹串を刺して、穴から出る肉汁が透明なら火は通っています。
🟥 肉の匂い
生焼けの場合は、少し肉の生臭さがします。
火が通った肉はおいしい匂いがします。

🟥 かみ切りやすさ
肉が生焼けの場合かみ切りにくく、火が通ったものは歯切れが良く、食べやすい状態になっています。
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内臓肉など(バラエティーミート)
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🟥 内臓肉は、ホルモンやモツと呼ばれますが、一般的にモツは内臓全般を指し、ホルモンは「放るもん(捨てるもの)」に由来し、牛や豚の腸を指すと言われています。
🟥 内臓肉は全般的に、タンパク質を精肉と同じくらい含む一方で、脂質が少なく、ビタミン、ミネラルが豊富という特徴があります。
但し、内臓は精肉に比べ、非常に鮮度が落ちやすく新鮮であることが重要です。
又、熟成でうま味が増す精肉に比べ、内臓肉は熟成しないため、新鮮なほど味が良くなります。
🟥 保存期間の目安:冷蔵2~3日・冷凍2~3週間
🟥 内臓肉は焼肉でよく食べられますが、部位の名称は地域によって異なることも多く、複数の名称があります。

➊ レバー ➋ タン(舌) ➌ ハツ(心臓) ➍ カシラ ➎ 小腸 ➏ 大腸 ➐ ガツ(胃) ➑ ハラミ(横隔膜) ➒ トンソク ➓ ウルテ(気管) ⓫ ショクドウ・ノドスジ ⓬ ミミ ⓭ テール ⓮ 直腸 ⓯ コブクロ(子宮) ⓰ チチカブ(乳房)
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|➊豚レバー
🟥 主な用途
焼肉・レバニラ炒め・揚げもの・煮込み・ステーキなど
🟥 特徴
牛レバーに比べ、弾力があり、しっかりした食感でレバニラ炒めによく合います。
レバーは、高タンパク・低カロリーでビタミンAと鉄分が豊富ですが、中でも豚レバーに一番多く含まれています。
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|➋豚タン
🟥 主な用途
焼肉・ステーキ・シチュー・煮込み料理など
🟥 特徴
牛タンと比べると同じようにコリコリとした歯ごたえが特徴ですが、少し硬く、よりアッサリとした淡泊な味です。
牛タンと同じ料理で使え、価格は通常牛タンよりもかなり安くなっています。
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|➌ ハツ(心臓)
🟥 主な用途
焼肉・焼き鳥・炒め物・煮込みなど
🟥 特徴
常に動かしてる部位で、筋繊維が細くて密で、コリコリとした独特の食感が特徴です。
牛のハツに比べ、臭みがなく、サッパリとした淡白な味わいでクセがありません。
焼肉や塩コショウでおつまみにするのが定番です。
長時間煮るとゼラチン質に変化して柔らかくなります。通常ボイルして販売されています。
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|➍カシラ(頭肉)
🟥 主な用途
焼肉・焼き鳥・炒め物・煮込みなど
🟥 特徴
こめかみから頬にかけての部位で、ものを噛む時に使われ、よく動かすため、弾力があり脂身が少ないことで、食べ応えがあります。
主に焼きとんや加工品原料として使われます。
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|➎➏➐他(白)モツ
🟥 主な用途
焼肉・レバニラ炒め・揚げもの・煮込み・ステーキなど
🟥 特徴
内臓肉は、心臓・肝臓・舌などの赤みがある赤モツと大腸・小腸・胃などの白い白モツに分けられ、白モツは比較的クセが少なくて弾力のある食感が特徴です。
煮込むと柔らかく独特の味わいになります。
生や解凍品は脂が多く、トロッとして甘味がありますが、非常に傷みやすく、大腸・小腸・胃を合せて、脂を取ってボイルした商品もよく販売されています。
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|➒トンソク(足)
🟥 主な用途
煮込み料理・炒めものなど
🟥 特徴
皮とスジ、軟骨からなる部位でコラーゲンを豊富に含んでいるのが特徴で、茹でるか煮て食べるのが一般的です。
長時間煮るとゼラチン質に変化して柔らかくなります。
通常ボイルして販売されています。
栄養価の高い食肉のレバー
🟥 レバーは、その栄養価の高さから乳幼児の栄養補助として離乳食などにも使われています。
牛・豚・鶏のレバーは、それぞれ形や大きさが異なり、味や食感も少し違います。
🟥 栄養面では3種類とも高タンパク・低カロリーで、肉類の中でも、栄養価の高い肉ですが、特にレバーに豊富に含まれるビタミンAと鉄分の量に以下の表の通り差があります。
豚と鶏のレバーにはビタミンAが牛レバーの10倍以上含まれています。

レバー
柔らかい肉質と濃厚な味わいが特徴です。 豚や鶏のレバーに比べるとやや臭みがありますが、うま味が豊富です。

豚レバー
牛レバーに比べ、臭みが少なく、弾力があり、しっかりとした食感が特徴です。

鶏レバー
牛や豚に比べてクセがなく食べやすいことが特徴です。
キメが細かくしっとりとした食感です。
【100g当りのビタミンA(レチノール)他の含有量】
| 1日当たりビタミンA
推奨量(成人) |
男性 | 850
~900μg |
女性 | 650
~700μg |
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| ビタミンA | 鉄 | タンパク質 | 脂質 | カロリー | |
| 牛レバー | 1,100μg | 4.0mg | 19.6g | 3.7g | 119kcal |
| 豚レバー | 13,000μg | 13.0mg | 20.4g | 3.4g | 114kcal |
| 鶏レバー | 14,000μg | 9.0mg | 18.9g | 3.1g | 100kcal |
| 牛 カタロース [国産牛] | 7μg | 0.9mg | 16.5g | 25.2g | 285kcal |
| 牛 モモ[国産牛] | 2μg | 1.3mg | 20.5g | 9.9g | 169kcal |
| 豚 カタロース | 6μg | 0.5mg | 17.8g | 16.0g | 212kcal |
| 豚 モモ | 3μg | 0.7mg | 21.5g | 6.0g | 138kcal |
| 鶏 ムネ皮つき | 72μg | 0.3mg | 19.5g | 17.2g | 229kcal |
| 鶏 モモ 皮つき | 47μg | 0.9mg | 17.3g | 19.1g | 234kcal |
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🟥 脂肪はカロリーが高い一方、豚
妊婦の方はレバーによるビタミンAの過剰摂取にご注意下さい。
妊娠中は特に鉄分不足となりやすいため、鉄分の多いレバーが最適な食材だと思われがちですが、レバーにはビタミンAが非常に豊富なことで注意が必要です。
国立健康・栄養研究所のウェブサイトには、「レバーなどには、ビタミンAが多く含まれていますが、過剰摂取により先天奇形が増加することが報告されているため、妊娠を計画する人や妊娠3か月以内の人は、大量摂取を避けましょう。」と掲載されています。
授乳婦のビタミンA推奨量は1日当たり、1,100~1,150μgですが、これは鶏レバーであれば、たった約8gということになります。
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SPF豚とは?
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🟥 SPFとはSpecific(特定の)・Pathogen(病原体)・Free(無い)の略で、SPF豚は豚の健康に悪影響及ぼす指定された病原菌が存在しない豚のことです。
「無菌豚」と誤解されることもありますが、特定の病原菌だけが存在しないということで、生で食べられるわけではありません。
🟥 SPF豚は、元となる豚の出産の際、病原菌に触れないように帝王切開で子豚を取り出し、それを種豚として徹底した衛生管理のもとで特定の病原菌が存在しない環境の中で生産されます。
生まれたての子豚が健康に育つことで、より安全でおいしい豚肉ができるとされています。
🟥 ただし、SPF豚は特定の品種や系統、飼料を指定するものではなく、豚肉の味に影響を与える要因は様ざまであるため、必ずしも味を保証するものではありません。
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黒豚のコト
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🟥 黒豚は、イギリス原産の豚の品種の一つであるバークシャー種を指します。
このバークシャー種が明治時代に日本に入り、鼻の先、手足、しっぽの先以外の全身が黒いことから「黒豚」と呼ばれるようになったと言われています。
そして、今の食肉小売品質基準によって国産、外国産を問わずバークシャー純粋種の豚肉のみを「黒豚」と表示できるものとなっています。
🟥 日本の黒豚としては、鹿児島の「かごしま黒豚」が最も有名ですが、その他のブランド豚として埼玉県の「彩の国黒豚」・群馬県の「とんくろー」・岡山県の「おかやま黒豚」・香川県の「讃岐黒豚」があります。
🟥 黒豚の味の特徴は、普通の(白)豚に比べ、筋肉繊維が細かく、脂質の割合が少ない引き締まった肉で、歯切れが良く、うま味が多いことです。
🟥 黒豚は、普通の白豚が生後6ヵ月ほどの飼育で出荷されるのに対して、発育が遅く、出荷まで8カ月ほど飼育して出荷されます。
そして、白豚に比べ体もかなり小さいため取れる肉の量が少なく、さらに一度に産む子豚の数も白豚が10匹程度なのに対して、黒豚は7~8匹と少なく、そのため、貴重で、価格も高くなっています。

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イベリコ豚のコト
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🟥 ヨーロッパのイベリア半島中央部のスペイン南西部で主に生産されています。
品種としては、イベリア種100%純血、もしくはイベリア種とデュロック種を交配させた豚(イベリア種50%以上)であり、そのうち品質的にスペイン政府が認証した豚のみをイベリコ豚として販売することができます。
🟥 イベリコ豚は肉質が良く、牛肉のようにサシが入り、脂身はさらりとして甘味があるのが特色です。
「どんぐりを食べて育った豚」と紹介されることもありますが、イベリコ豚にはいくつかのランクがあり、そのうち放牧でどんぐりを食べて飼育される最高ランク(ベジョータ[どんぐりの意味])は、全体の10%程度で、一般的に市販されるのは、どんぐり以外の飼料で飼育したイベリコ豚です。
それでも他の品種の豚との肉質の違い、イベリコ豚ならではのうま味とアッサリとした食べ口を楽しむことができます。
🟥 スペインの生ハムとしては「ハモンセラーノ」が有名ですが、スペインにはイベリコ豚を原料とする「ハモンイベリコ」と呼ばれる世界最高級の生ハムもあります。






