![]()

魚卵

📖 元テキスト 👨🎓 クイズ(5問) 🌏 目次 (TOP)
Google Chrome ➠ 右上
➠ 翻訳
➠ 該当言語選択
お魚屋さんのメッセージ
プリプリとした独特の歯ごたえと甘み
クセになるおいしさ
但し、食べすぎ注意
リンク(ジャンプ)

魚卵の概要
![]()
|
💠 独特のプリプリとした食感・風味・甘みがクセになる魚卵は、親魚より高級な取り扱いを受けるものが多くあります。
魚の卵巣や精巣は、多くの栄養素を豊富に、しかも高濃度に含む食材で ビタミンA・B群・Eなど抗酸化作用や免疫力向上にパワーを発揮するビタミン類や亜鉛、銅といった体調管理に不可欠なミネラルが多く、栄養満点です。
💠 一方では、コレステロールやプリン体も多く含み、又、塩分量の多い商品も多く、食べる量に注意する必要もあります。
魚卵で問題視されるのは、尿酸値を上昇させ、痛風の原因となるプリン体ですが、実際には魚卵に含まれるプリン体の量はそこまで多くなく、レバーと比べてみると、半分以下の含有量でなおかつ、一食で食べる量は多くが少量です。
|
|

タラコ(鱈子)・メンタイコ(明太子)
|
💠 タラコはスケソウダラの卵巣を塩漬けにしたもので、スケソウダラの生の卵は助子と呼ばれます。
[カラシ]メンタイコ([辛子]明太子)は、タラコをトウガラシが入った調味料で味付け加工したものです。
💠 現在、タラコの原料の9割以上は、ロシア・アメリカ(アラスカ)などから輸入されています。
卵巣は2つずつ並んでつながっているため、2本で1腹という数え方をします。
スケソウダラの身は、主にカマボコなどの水産加工品の原料となります。
💠 通常、塩分濃度は、5~8%ですが、4%以下の定塩タイプの商品もあります。
製造過程で膜が破れたり、粒がバラけたりしたものは“切れ子”“バラ子”として商品化され、味は変わらないのに、価格も手頃で、調理用に使うのに合っています。浅瀬であれば捕れる」ことが語源という説もあり、昔は全国各地の内湾の浅瀬で捕れました。
みそ汁の具、酒蒸しやスパゲ ティ、クラムチャウダー、韓国料理のチヂミなど幅広い用途に使えます。
|
料理のヒント
「たらこスパゲティ」の隠し味
(少量でおいしさUP)
💠 昆布茶(粉末)
💠 3人前で小さじ1~2
💠 うま味が加わり味が引き立ちます。
💠 マヨネーズ
💠 3人前で小さじ1
💠 マイルドになります。
💠 砂糖
💠 3人前で小さじ 1/2
💠 コクが出ます。
💠 塩麹(和風)
💠 味見をしながら、 塩麹を少量ずつ加えます。
💠 うま味が増します
💠 めんつゆ (和風)
💠 3人前 濃縮2倍希釈タイプ 大さじ1
💠 うま味が増します。
|
「タラモサラダ」の材料と作り方
(たらこ+ジャカイモ)
💠 材料の目安(3人分)
💠 ジャガイモ3個・タラコ1腹・マヨネーズ大さじ2~3・塩・こしょう少々人前で小さじ1~2
💠 お好みで :レモン汁・オリーブオイル・ヨーグルトなど
💠 隠し味 :だし醤油・めんつゆ・コンソメ・ニンニク(チューブ)
※ 辛子明太子を使うとスパイシーになり、おつまみにピッタリです。ま味が加わり味が引き立ちます。
💠 作り方
💠 ジャガイモを茹でるか又は、レンジで柔らかくして潰して、他の材料を混ぜるだけです。
|

スジコ(筋子)・イクラ
|
💠 売場に並ぶスジコ、イクラの多くは、白サケの卵ですが、カラフトマスの「マス子」と呼ばれるものも7月頃から出回り、赤みが強く、粒が小さめで柔らかいのが特徴で値段も手頃です。
💠 卵巣膜に包まれたままのものがスジコで、全国的に多くは塩漬けで販売されています。
生のスジコをバラバラにしたものが、イクラで、通常は、醤油漬けで販売されていて、うま味を引き出す調味料が加えられています。
💠 旬は秋から冬ですが、スジコとイクラは、採卵する時期が少し異なり、通常、スジコには、成熟前の未熟な卵巣が使われ、イクラには成熟した卵が使われます。
そのため、イクラの方がスジコより粒が大きくなっています。
💠 イクラや塩スジコは保存性が高く、一年中販売されますが、生スジコは、秋鮭やカラフトマスが沿岸に来る季節に限られ、旬は9~11月で岩手県や北海道で漁獲される秋ザケから獲れた
ものです。
💠 家庭でも比較的簡単に、生スジコからイクラを作ることができます。
|
商品の選び方
スジコ
乳白がかって薄いオレンジ色をしたもの
できるだけ血筋(血管)が入っていないもの
粒がハッキリとしていてハリのあるもの
|
イクラ
卵の一粒一粒にハリとツヤがあり、粒がハッキリとして揃っているもの
明るいオレンジ色をしたもの
※ 鮮度が低下すると暗い赤色になります。
変色していきます。
|

カズノコ(数の子)
|
💠 カズノコは、ニシンの卵で、卵の数が多いことから子孫繁栄の象徴として、おせち料理で食べられますが、歯ざわりの良さからごはんの付け合わせや弁当のおかずにも合います。
店頭に並ぶ商品は、味付けカズノコと塩カズノコに分かれます。
💠 塩カズノコは、水で塩抜きして使い、味付けカズノコは、しょう油ベースのタレに漬け込んでいるため、塩抜きが不要でそのまま食べることができます。
塩カズノコは、通常、漂白されていますが、より品質・味・安全性を求めるニーズに対応し、無漂白の商品もあります。
💠 原料の卵は、国産のものは非常に少なく、貴重な高級品となっていて、ほとんどは海外から輸入されています。
主な産地は、北太平洋・北大西洋・アイルランドですが、産地ごとに特徴があり、食感や風味の違いも大きく、価格にも差があります。
本チャンと呼ばれるアメリカ・ロシア・カナダの太平洋産のものと大西洋やヨーロッパ産のものがあり、太平洋産のもの(本チャン)が歯ごたえ、品質が良いとされています。
💠 塩カズノコは、カツオ節としょう油で食べるのが定番ですが、マヨネーズや七味をつけてもおいしく食べることができます。
原産地の特性
💠 「カズノコは耳で食べる」といわれる程、ポリポリとした 歯ごたえと独特の風味で商品の価値が決まります。
💠 太平洋産(北海道・カナダ・アメリカ・ロシア)のものは、 岩場の海藻に産みつけられるため、波に流されないように卵の粘度が高く、ポリポリとした食感となっていて、主に食感が重視される塩カズノコの原料となっています。
💠 一方、大西洋産(カナダ大西洋沿岸、アイルランドなどヨーロッパ)のカズノコは砂地に産みつけられるため、粘度が低く、柔らかくて、水分を多く含み、ソフトな食感で、主に味付けカズノコの原料となっています。
💠 普段のおかずとしては、価格が手ごろで食べやすい、大西洋産のカズノコで十分かもしれませんが、お正月などでカズノコ本来の味を楽しむ際は、太平洋産原料(本チャン)の塩カズノコが最適です。

➊ 太平洋産・本チャン ➋ 大西洋産

その他の魚卵
|

シラコ(白子)
“トロトロ、 ホクホク、 クリーミー”な魚の精巣のことで、主にスケトウダラ・マダラ・サケ・フグなどが食べられます。
フグのシラコが最もおいしいと言われますが、調理上の制約や流通量も少なく、通常店頭に並ぶシラコは、マダラ・スケソウダラのものが一般的で、特にアラスカ産などの冷凍のものが多く流通しています。
国内産のマダラのシラコは“菊子”とよばれ、12~2月に生で流通しますが、量が限られています。
シラコは80%前後が水分ですが、とてもクリーミーで味わい深く、生食用のものはそのままポン酢で食べる(白子ポン酢)、加熱用は、一般的に鍋に入れたり、軽くゆでてポン酢で食べます。
|
トビッコ
トビウオの卵を塩漬けにしたもので、イクラより小粒で透き通った黄金色の粒子で、噛むと粒がはじける感触を楽しめます。
主に寿司のネタとして利用され、ちらし寿司や軍艦巻きで食べます。
また、ゴールデンキャビアの名前でカナッペなどにされる他、黒く着色した製品は人工キャビアとして利用されることもあります。
子持ち昆布
ニシンが昆布に産み付けた卵をそのまま塩漬けにしたもので、昆布の深いうま味と、カズノコの食感の組み合わせが調和した他にない味わいがします。
現在、天然ものは非常に少なく、産卵のために押し寄せたニシンをいけすに追い込み、そこに昆布をたらして卵を付着させたものがほとんどです。
ほぼ100%をカナダなど海外から輸入しています。
カラスミ
長崎県特産のボラの卵の塩漬けで、ボラの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、乾燥させて造られます。
脂肪の多い濃厚な味で、ねっとりとしたチーズのような味わいがします。
高級な珍味で、主に薄く切って、軽くあぶり、酒のつまみにしますが、大根とネギと一緒に食べたり、パスタにしてもおいしく食べることができます。
台湾産のものもあります。

マダラの卵(真子)
スケソウダラに比べマダラの卵巣は大きく、少し硬く、全国的には流通していません。
旬は1月中旬~2月中旬で北日本では、生のものが店頭に並び甘辛く煮つけたり、しょう油漬けにして食べたり、コンブ巻きなどで食べます。
ハタハタの卵(ブリコ)
秋田県の郷土料理で、口の中でプチプチとはじける歯ごたえとともに濃厚なうま味が広がります。
通常はガムのように噛んで、うま味を味わった後、皮の部分を吐き出します。
ハタハタは、ブリコがあるかないかで商品価値に大きな差が出ます。
世界三大珍味のキャビア
💠 キャビアはフォアグラ、トリュフと並んで世界三大珍味の一つとされている高級食材で、チョウザメ類の卵を塩漬けにしたものです。
流通しているキャビアのほとんどは、黒海やカスピ海などに生息するチョウザメの卵からつくられたもので、現在では、イランが世界で流通するキャビアの90%を産出していると言われています。
💠 瓶詰、缶詰めで流通しますが、チョウザメは絶滅危惧種とされる貴重な魚で、さらに、毎年産卵しないため、卵を集めるのが難しく、養殖も増えてきていますが、原料が少なく、貴重で高級品となっています。
💠 キャビアは、見た目、味、香り、食感のバランスが完璧に取れた食材と言われ、シンプルにパンやクラッカーなどに乗せて前菜として食べられ、又、パスタなどに盛りつけて食べられることが多くあります。
💠 キャビアには、生のまま塩漬けして熟成した「フレッシュ」と、その後に低温で加熱殺菌した「パスチャライズド」の2種類があり、それぞれ味わいが異なります。
フレッシュはキャビア本来の風味とねっとりとした濃厚な味わいが楽しめますが、保存期間が短くなります。生食用の方が、鮮度は良いと思いがちですが、鮮度はどちらも同じです。

