
しょう油
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しょう油の概要 しょう油の調理上の効果 本醸造/醤(ジャン)のコト しょう油の種類(JAS規格) 全国各地で主に使われるしょう油 その他のしょう油 麹菌・発酵調味料/香りの調味料
乾物屋さんメッセージ
甘味・塩味・酸味・苦味・うま味が一体となった世界中で親しまれる日本の伝統調味料
使い分ければ、食卓はもっと豊かになる。

しょう油(醤油)の概要![]()
🟪 しょう油は日本人が最も好きな調味料であり、その「甘味・塩味・酸味・苦味・うま味」の5つが調和した独特の風味は、「Soy Sauce」として海外でも人気となっています。
しょう油は、蒸した大豆と炒った小麦を混合し、種麹(たねこうじ・麹菌)を加えて造った麹に食塩水を加えた諸味(もろみ)を発酵・熟成した後に絞った「発酵(醸造)調味料」です。
味噌の諸味には、大麦が使われます。
同じ発酵調味料の味噌も大豆と米や麦を蒸して造った麹に塩を加えた諸味より造りますが、大きな違いは、この諸味を絞るか(しょう油➠液体)、絞らないか(味噌➠固形)です。
🟪 しょう油には、味付けだけでなく、他の調味料と合わせることで、おいしさを引き出す効果があり、その効果を理解し、使いこなすことが、普段の料理をワンランクアップする鍵と言えます。
➊ 大豆 ➋ 小麦 ➌ 種麹 ➍ 塩 ➎ もろみ ➏ 醤油 ➐ 発酵調味料
しょう油の調理上の効果

食欲をそそる色と香りを出す効果
💠 しょう油のアミノ酸と砂糖等の糖分が、加熱により反応し、香りが引き立ちます。
又、アミノ酸は、熱により、食欲をそそる香ばしい成分を生み出します。

魚や肉の(生)臭みを抑える効果
💠 臭いの成分に作用して、臭みを抑えます。

甘味・うま味を一層引き立てる効果
💠 少量のしょう油を加えると対比効果によって甘味が引き立ちます。
ダシ汁にしょう油を加えると、しょう油のグルタミン酸がカツオ節のイノシン酸と合わさって、うま味が強くなります。クが水分と一緒に排出されます。

塩味を抑え、和らげる効果
💠 漬物など、塩辛いものにしょう油をたらすと、塩辛さが抑えられます。制効果によって酸味を和らげます。

保存性を高める効果
💠 殺菌効果が、微生物の繁殖を抑えます。
🟪 発酵調味料であるしょう油は、熱を加えると独特の香りが飛んでしまいますので、調理の最後に加えて風味を残すようにします。
味を染み込ませるため、最初から醤油で煮る料理は、仕上げにもう一度しょう油を加えて、香りをつけると香りが引き立ちます。
🟪 しょう油は、少量で隠し味としても使われます。
例えば、バタ-焼きに一滴加えると、フレンチ風に、マヨネ-ズに落とすと、生臭みがなくなるなどそのうま味を様ざまな形で利用できます。
【調味料を加える一般的な順番の「さ・し・す・せ・そ」】
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➊ さ:砂糖 ➋ し:塩 ➌ す:酢 ➍ せ:しょう油 ➎ そ:味噌

A


しょう油の本醸造とは?
しょう油は、ほぼ毎日口にしている最も身近な調味料の一つですが、そのおいしさの要素を考えたことがあるでしょうか?
しょう油がおいしいワケを知ることも毎日の食を豊かにすることにつながります。
しょう油のおいしさは、色・味・香りの3つの要素で成り立ち、その調和が色々な素材のおいしさを引き出し、料理をおいしくします。
これは、主原料である大豆のタンパク質と小麦のデンプンが発酵・熟成し、様ざまな色・味・香りの成分に生まれ変わり、これらが単に混ざり合っているだけではなく、長い熟成期間中、互いに作用し合って、絶妙なバランスが取れていることによります。


醤(ジャン)のコト
「醤」は日本語では”ひしお”と読み、 大豆と麦から麹を作り、発酵・熟成させたしょう油や味噌の原型となる発酵調味料を指しますが、アジア圏では、ペースト状の調味料や味の濃い調味料を総称するものであり、“ジャン”と呼びます。
アジアには、様ざまな「醤」とつく調味料があり、穀物や野菜を主原料とした豆板醤やコチュジャン以外にも魚介類を原料とした魚醤(しょっつるやナンプラー)や発酵させてないものもあります。
醤(ジャン)は、アジア圏の料理において、切っても切れないものなのです。
合わせることで相乗効果によってさらにうま味を増します。

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🟪 しょう油は、製法によってJAS規格で以下の5つの種類に分類されますが、売場には、「甘口」「丸大豆」「生」「刺身」「だし」「減塩」など製法や地域によって色々な商品があります。

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濃口醤油[こいくちしょう油] |
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淡口(薄口)醤油[うすくちしょう油] |
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たまり醤油 |
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再仕込み醤油[さいしこみしょう油] |
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白醤油[しろしょう油] |
🟪 しょう油は、JAS規格では官能と主にうま味成分の量(窒素分)により、しょう油の種類ごとに「特級」「上級」「標準」の等級に分けられ、特級には「特選」「超特選」の2つがあります。
どんな家庭にも必ずあるしょう油ですが、多くは、種類ごとの塩分濃度などそれぞれの特徴や、どんな用途に合っているかなどの理解が少なく、限られたものしか使っていないのが現状です。
一番使う調味料だからこそ、それぞれの特徴と違いを知って、使い分けることが、毎日の食卓をより豊かにする近道と言えます。

➊ 白しょう油 ➋ 甘口しょう油(濃口しょうゆの一種 ) ➌ 淡口しょう油 ➍ 濃口しょう油 ➎ 再仕込みみしょう油 ➏ たまりしょう油 ➐ 中部地方 ➑ 西日本 ➒ 北陸・九州地方 ➓ 全国 ⓫ 中国地方 ⓬ 中部地方 ⓭ 半年~1年 ⓮ 短い ⓯ 熟成期間 ⓰ 長い ⓱ 2~3年 ⓲ 素材本来の味 ⓳ 調理に ⓴ しょう油のうま味 ㉑ かけ・つけに
【 JAS規格の分類 】

濃口しょう油
特徴:最も一般的な万能しょう油で関東を中心に発達し、全国のしょう油出荷量の約84%を占める最も一般的なしょう油です。
香り・色・味 及び塩味・甘味・酸味・苦味のバランスに優れています。
塩分濃度:16~17%
主原料:ほぼ同量の大豆と小麦、及び 食塩
主な用途:煮物、焼物、だしなど調理用として、つけ、かけなど卓上用として万能

赤魚の煮つけ 天ぷらうどん 卵かけごはん

淡口(薄口)しょう油
特徴:素材の色や風味を活かす醤油で関西を中心に発達し、全国のしょう油出荷量の約13%を占めています。
塩分を濃口しょう油より約1割程多くして 色や香りが抑えられています。
塩分濃度:18~19%
主原料:ほぼ同量の大豆と小麦、及び 食塩
主な用途:お吸い物や煮物等、素材の色や風味を活かす料理
に使われます。
ハマグリのすまし汁

たまり(溜)しょう油
特徴:独特な香りと濃厚なうま味があるしょう油で、中部を中心に発達し、全国のしょう油出荷量の約2%を占めています。
ほとんど大豆だけで造られていて、トロッとしていて濃厚なうま味があり、独特な香りします。
塩分濃度:15~17%
主原料:ほぼ大豆、及び 食塩
主な用途:「刺身たまり」と呼ばれ、寿司、刺身などつけじょうゆのほか、蒲焼、照り焼きなどテリのある料理に使われます。


再仕込みしょう油
特徴:まろやかで、濃厚な味と香りのするしょう油で、山口県~山陰、北九州で発達し、全国のしょう油出荷量の0.9%を占めています。
一度できあがった生しょう油に再び麹を加えて仕込むことから「再仕込み」と呼ばれ、濃口しょう油の2倍の原料が使われ、濃厚でうま味が強く、甘味もあり、「甘露しょう油」とも呼ばれます。
塩分濃度:14~16%
主原料:大豆(多め)と小麦、及び 食塩
主な用途: 価格も高めで卓上用として刺身、寿司、冷奴な
どのつけ・かけに使われます。
冷奴

白(しろ)しょう油
特徴:麦の香りと、まろやかな甘みを持つしょう油で愛知県三河地方で造られ、全国のしょう油出荷量の0.6%を占めています。
色は淡口しょう油より薄く、味は淡泊ながら甘味が強く、独特の香りがします。
塩分濃度:17~18%
主原料: ほぼ小麦のみ、及び 食塩
💠 少量の大豆が加えられます。
主な用途: お吸い物や茶碗蒸し、きしめんのつゆなど、素
材の色や風味を生かして 仕上げる料理に使われます。
茶わん蒸し
全国各地で主に使われる醤油

➊ 北海道
濃口しょう油がメインで、昆布しょう油やつゆも人気
➋ 東北
甘めの濃口しょう油がメインで、だししょう油や濃縮つゆも人気
➌ 北陸・新潟県
濃口と淡口の中間的な甘めの混合濃口しょう油がメイン
➍ 関東
甘味料を加えていない本醸造の濃口醤油がメイン
➎ 中部・三重県
本醸造の濃口しょう油がメインで、たまり・淡口・白しょう油も使い分け
➏ 近畿
本醸造の濃口しょう油がメインで、淡口しょう油と使い分け
➐ 中国
濃口と淡口の中間的な甘めの混合濃口しょう油がメインで、再仕込みみしょう油も使われます。
➑ 四国
濃口と淡口の中間的な甘めの混合濃口しょう油がメイン
➒ 九州
甘めの混合濃口しょう油がメインで、再仕込みみしょう油も使われます。
【 その他の分類 】

甘口・うま口しょう油

特徴:まろやかな甘味・うま味・コクがあるしょう油で、濃口しょう油に甘味料やうま味成分を加えて甘味をつけたもので、九州や北陸では一般的です。
普通の濃口しょう油より塩分が抑えられている一方、甘味料による甘さにより、深い味わいがします。
塩分濃度:14%前後
主原料:ほぼ同量の大豆と小麦、及び 食塩+甘味料・うま味成分など
主な用途:料理全般に使われますが、特に白身魚の刺身や卵かけご飯、焼きおにぎりなどに合います。
丸大豆 脱脂加工大豆

丸大豆しょう油
しょう油は大きく「丸大豆」とそれから油分を取り除いた「脱脂加工大豆」の2種類に分かれ、約8割のしょう油は、脱脂加工大豆が原料です。
「丸大豆=高品質」 と言うわけでなく、以下の特徴の違いで好みにより選ぶことがお薦めです。
丸大豆しょう油の特徴
大豆の油により、上品な甘味を持つ成分が多くなり、「深い風味」 「まろやかな香り」 があり、通常のしょう油に比べると品質が落ちにくいと言えます。香り・色・味:塩味・甘味・酸味・苦味のバランスに優れています。
脱脂加工大豆で作られた通常のしょう油の特徴
うま味成分のもととなるタンパク質の比率が高く、「強いうま味」があり、「香りの立つキレのある風味」が特徴です。

減塩しょう油とうす塩しょう油

それぞれ通常のしょう油から塩分だけを特殊な方法で取り除き、うま味・香りなどの成分はそのまま残して造られます。
食塩の低減割合によって分類されますので、塩分の違いを知って使いましょう。
減塩しょう油の特徴
塩分が通常のしょう油(約16%)の約50%(9%以下)のしょう油で、塩分摂取制限がある方や健康志向の方に向いています。
うす塩(あま塩・ あさ塩・低塩)しょう油の特徴
塩分が通常のしょう油(約16%)の約80%(9%~13%)のしょう油で、減塩しょう油と通常のしょう油の中間くらいの塩分で、減塩しょう油で物足りない健康志向の方に向いています。

生(なま)しょう油

通常のしょう油は、製造工程で加熱して殺菌を行いますが、生しょう油は、この加熱殺菌をせず、諸味をしぼったまま加熱せずに造ります。
しょう油は、加熱処理により、香ばしい香りが増す一方、諸味特有の香りや風味が失われます。
特徴:生しょう油は、加熱していないため、しぼりたての諸味の香りがし、味もおだやかで、口あたりがアッサリしています。
さらに加熱すると、加熱した通常のしょう油よりも香りが立ちます。
生しょう油は酸化しやすく、風味が劣化するのが早いため、二重構造の密閉ボトルの商品が多くなっています。

刺身(さしみ)しょう油
刺身しょう油は明確な定義はなく、地域特性が大きく、又、製造会社の違いでも異なります。
例えば、九州の刺身しょう油は、甘味があります。
伝統的な刺身しょう油としては、たまりしょう油と再仕込みみ醤油があります。
全国的に販売されているものは、濃口しょう油に昆布やカツオのだしを加え、甘味料や酸味料でうま味を調整した商品です。
特徴:刺身しょう油は、濃厚で、トロッとしていて、味に深みがあり、魚の持つうま味成分と合わさり、刺身の味を引き立てる効果があります。


有機しょう油
有機JAS認証を受けた原料・工場で造られたものだけを有機しょう油と表記することができます。
2年間以上農薬・化学肥料を使用していない畑で、一切農薬・化学肥料を使わずに育った大豆と小麦を使い、他と混ざることのない厳しい管理基準を満たした製造工程で、添加物をまったく加えずに造られます。
遺伝子組換えの原料の使用も認められません。
特徴:農薬・化学肥料・遺伝子組換え・食品添加物などあらゆる面から最も安全で安心できるしょう油と言えます。
しょう油麹
米麹+しょう油
米麹に食塩水を加えたものが「塩麹」で、食塩水の代わりにしょう油を加えたものが「しょう油麹」として販売されています。
特徴:本来のしょう油麹はしょう油の製造過程で造られる麹しょう油麹は、大豆成分のうま味が強く、グルタミン酸が塩麹に比べて10倍以上含まれていると言われ、しょう油より少量でしっかりと味がつき、香ばしい香りが立つのが特徴です。
塩麹は主に下味に使うのに対して、醤油麹は仕上げの風味づけに使われ、茹でた野菜を和えたり、煮物に加えたりするだけで味がしっかり決まります
。

魚醤(ぎょしょう)
しょっつる鍋
魚醤は、生の魚介類を塩漬けにして発酵させ、十分に熟成させた後、しみ出してくる上澄みの汁をこして造った発酵調味料です。
東南アジアでは一般的な調味料となっていて、世界三大魚醤としてタイの「ナンプラー」、ベトナム「ニョクマム」、日本の「しょっつる(塩魚汁)」が有名です。
特徴:魚介類が原料のためアミノ酸が多く、濃厚なうま味と独特の匂いがあり、料理に他の調味料では出せない風味を加えます。
「しょっつる」は、ハタハタやイワシが原料で秋田の郷土料理である「しょっつる鍋」に使われます。


日本特有の
麹菌・麹と発酵調味料
麹菌は、東洋にのみ存在するカビの一種で、麹菌が生み出す酵素の力によって、食材を柔らかくしたり、うま味や甘味を引き出し、さらに栄養価を高める日本人の食生活には欠かすことのできない存在です。
麹菌はそのまま使うのではなく、米・米ぬか・麦・大豆などに加えて培養させた「麹」にして使い、酵母など他の有用微生物との相乗効果で、食材に含まれるデンプンやタンパク質が分解され、体内での消化・吸収が効率よくできるようになったり、腸内環境が改善されたり、ビタミンやミネラルなどを増加させ、疲労回復や美容促進にも効果があると言われています。
さらに、麹菌による発酵食品は保存料などの添加物なしでも貯蔵性が高く、保存食としても重宝され、時間とともに熟成が進み、うま味が増すという特徴もあります。
日本由来のしょう油・味噌・みりん・酢などの発酵調味料には麹菌が使われています。
麹菌には種類があり、味噌用・醤油用・清酒用・焼酎用など食材によって異なる菌(種麹)が使われ、菌を培養させる食材(培地)の違いによって、「米麹」「麦麹」「大豆麹」など、麹の種類が異なります。
例えば、味噌の原料は大豆・麹・塩ですが、煮た大豆に米麹と塩を加えると「米味噌」に、米麹の代わりに麦麹を使うと「麦味噌」、大豆麹を使うと「豆味噌」ができます。
化学調味料や合成保存料などなかった時代、先人たちは麹菌をうま味の源として、又、天然の保存料の素として、日々の生活に上手に取り入れてきました。
なお「糀(こうじ)」と書かれることもありますが、こちらは、米麹のみを指しています。

➊ 麹 ➋ 米酢 ➌ しょう油 ➍ みりん ➎ 塩麹 ➏ 味噌 ➐ 麹菌 ➑ 麦麹 ➒ 米麹(糀) ➓ 米味噌、日本酒、みりん、酢、甘酒の原料 ⓫ 麦味噌、焼酎の原料


しょう油は“香りの調味料”
料理で香りはおいしさを決める重要な要素です。
香ばしさやだしの香りなど、おいしさにつながる香りがしたら、食べたくなりますね。
一方鼻づまりの時に何を食べても味は感じられません。
中華料理やインド料理は、多種の香味油やスパイスを駆使して、料理に強い香りを加え、フランス料理やイタリア料理はワインの香りとのマリア―ジュを楽しみます。
そして、日本の誇る発酵調味料しょう油や味噌は、他にない多様で豊かな香りで素材を引き立てます。
特にしょう油は世界的に認知されていて、様ざまな国の一流シェフが、料理にしょう油を使う主な目的は香りづけだと言われています。
しょう油や味噌の香り成分は、とても多種類で多様な構成になっているため、色々な食材と組み合わせたり、どんな調理に使っても、調和しやすく、香りで素材を引き立たせ、料理をおいしくすることができるのです。
特に、しょう油や味噌など日本の発酵調味料の香りは繊細なため加えるタイミングが重要です。
日常の調理においても、この香りを意識し、上手に使いこなすことが、食卓を豊かにする重要な要素です。
発酵調味料は、調理上、加えるタイミングが大切よ。

しょう油の種類






